名手ジェルヴァーズ・ド・ペイエの「クラリネット協奏曲」名盤から
今回はクラリネットの名手ジェルヴァーズ・ド・ペイエ(Gervase de Peyer/1926~2017)の名盤から紹介したい。 フランス系の名前だが彼はロンドン出身で1955年から72年かけてロンドン交響楽団の首席クラリネット奏者としても活躍した人である。 紹介する写真のLPは筆者が高校時代に求めた1枚で1962年度フランスACC(Académie Charles Cros)レコード大賞を受賞した名盤である。 コリン・ディヴィス指揮ロンドン交響楽団と共に録音したウェーバー「クラリネット協奏曲第2番」とシュポーア「クラリネット協奏曲第1番」が収められている。 フランスのオワゾ・リール(L’Oiseau-Lyre)録音でこの当時はフィリップスレーベルからリリースされていた国内盤である (写真1 国内盤フィリプス、オワゾ・リール・シリーズLPジャケット、SFL 7822/写真2LPレーベル面)。 収録されたふたつの作品はほぼ同時代に活躍した作曲家のロマンティックな作品で名手ペイエの気品の高い名人芸が楽しめる。 しかもペイエ自身がこのロンドン響の首席奏者を務めていた時代の録音で指揮者デイヴィスとの息もあった名演である。 写真3はサー・コリン・デイヴィスが1998年5月に「ロンドン響」と来日した際の「サントリーホール」楽屋口での筆者撮影のスナップ、写真4はその際にロンドン響と録音した「シベリウス交響曲全集CDボックス」に入れてもらったデイヴィスのサインである。