岩城宏之&NHK交響楽団による「現代日本の音楽」、1961年録音

今回の紹介盤もまた懐かしいアルバムである。 1960年秋にNHK交響楽団の世界一周海外公演が成功裏に終了した翌1961年、文京公会堂(東京)での岩城宏之指揮NHK交響楽団のセッション盤である。 収録作品は今年(2021年5月)90歳の誕生日を迎え日本の現役最長老指揮者でもある外山雄三の最も人気ある作品「ラプソディー」、「五木の子守唄」素材にした「子守唄」、小山清茂作曲、九州民謡の木挽歌による「管弦楽のための木挽歌」、そして日本近代音楽史上に重要な業績を残した尾高尚忠の最後の作品となったフルート協奏曲(フルート:吉田雅夫)の4作品である。 このアルバムはLP1枚だが初出盤ではボックス入りと豪華だった。 またモノラル盤とはいえ録音も大変素晴らしくLP第二面収録の「フルート協奏曲」第2楽章「レント」の瞑想的なフルートがなんとも印象的だった (写真1 LP箱入りジャケット、キング-KC 3001 /写真2 LPレーベル面)。

写真1    岩城宏之&NHK交響楽団「現代日本の音楽」LP箱入りジャケット(キング・レコード-KC 3001)

写真2    LPレーベル面