復活! ベーム&ベルリン・ドイツ・オペラ管/1963年来日公演「第9」ライブ盤

日比谷の日生劇場こけら落とし公演にベルリン・ドイツ・オペラの一行が初来日したのは1963年10月のことだった(写真1  羽田に降り立ち歓迎を受ける「ベルリン・ドイツ・オペラ」一行/”75 Jahre Orchester der Deutschen Oper Berlin“掲載写真から、1986年出版) 。 この時「フィデリオ」「フィガロの結婚」「トリスタンとイゾルデ」「ヴォツェック」と4つのオペラを公演、オペラ・ファンの話題を集めたことを思い起こす。 その合間を縫ってカール・ベームの指揮でベートーヴェン「第9」特別演奏会が1963年11月7日に開催された 。  この音源はニッポン放送によるステレオ・ライブ録音である。 初リリースは1988年ポニー・キャニオンからCD化されその後は復活が待たれていた。 昨年(2019年)「ニッポン放送開局65周年」を記念して先のオペラ公演ライブと共にキング・インターナショナルから再リリースとなった (写真2  日生劇場こけら落とし公演、「第9」CDジャケット、キング・インターナシナルKKC-2515 / 写真3  演奏・録音データ) 。 ベルリン・ドイツ・オペラ公演の一環として行われた「第9」の公演ということで歌手陣には往年の名歌手を揃えしかもステレオ録音されていたことも大変貴重である。 余談になるがベームはこの年のバイロイト音楽祭でもワーグナー生誕150年並びに没後80年の記念の年にあたりベートーヴェン「第9」を振っていた。

写真1    「羽田」に降り立ち歓迎を受ける「ベルリン・ドイツ・オペラ一行」(1963年)

写真2    日生劇場こけら落とし公演「第9」CDジャケット(キング・インターナショナル KKC 2515)

写真3    演奏・録音データ