懐かしの「ロンドン・ステレオ・ホーム・ライブラリー」シリーズから

一般家庭にもステレオ装置が普及し始めた1960年代後期、クラシック音楽レコードも廉価盤ステレオLP盤が各社から出回り始めた。 今回は1967年にキング・レコードからリリースされた「ロンドン・ステレオ・ホーム・ライブラリー」を取り上げてみたい。 このシリーズは1950年代ステレオ最初期録音の名盤を中心に厚手重量LP仕様で1枚1500円でリリースされた。 紹介盤はどちらも1957年録音のアタウルフォ・アルヘンタ指揮パリ音楽院管弦楽団-ベルリオーズ「幻想交響曲」(写真1)ラファエル・クーベリック指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団-ブラームス「交響曲第2番」(写真2)である。 筆者は両盤とも特に気に入り現在もよく針を下ろしている。 前者アルヘンタ盤は彼の個性がにじみ出たユニークな演奏、後者クーベリック盤は当時彼が完結した最初の「ブラームス交響曲全集録音」からの分売である。 ちなみに「第1番」はすでに「漫遊記1146」でレギュラー盤を紹介済みだがこの「第2番」もキレ味あるブラームスにハマってしまう。 「英デッカ」録音の素晴らしさはもちろんのことである。

写真1    アルヘンタ&パリ音楽院管/ベルリオーズ「幻想交響曲」LPジャケット-SL-1011)

写真2    クーベリック&ウィーン・フィル/ブラームス「交響曲第2番」LPジャケット(SL-1013)