日本コロムビア「マスターワークス・シリーズ」のLPジャケット
世界で最も古い歴史を持つアメリカのレコード・レーベル「CBSコロムビア(Columbia )」をクラシック音楽愛好家でご存じない方はおられないと思う。 長期に渡り提携関係にあった「日本コロムビア」は「マスターワークス(Masterworks)シリーズ」で戦後25cm盤・30cm盤LPを相当数リリースしていた。 このシリーズから今回紹介するユージン・オーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団のレコードは父から引き継いだコレクションでそれぞれ味のあるジャケット・デザインが大変興味深い。 後に調べたところ当時ニューヨークを中心に活躍したグラフィック・デザイナー「ロナルド・クライン(Ronald Clyne/1925-2006)」という人が斬新なデザインで数多くのクラシックやジャズ等々のレコード・ジャケットのデザインを手がけている。 とりわけ話題に上った1枚が1953年にリリースされたオーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団によるシベリウスの組曲「レンミンカイネン」全曲盤だったそうだ(写真1 米CBS Columbia WL4672)。
また次の3枚は同・米CBS Columbiaの国内盤(日本コロムビア)からリリスされたオーマーンディ&フィラデルフィア管弦楽団による1950年代録音のモノラル盤だが録音も大変優秀、ジャケットもまた大変素晴らしい。 ただジャケットにデザイナーのクレジットがないため先の「ロナルド・クライン」によるデザインかは不明である。 余談ながら筆者は足を運びそこねたが彼の「レコード・ジャケット・デザイン展」が2011年に東京で開催されている(写真2 チャイコフスー交響曲第5番(WL 5028)/写真3 同、交響曲第6番「悲愴」(WL 5060)/写真4 同、ベルリオーズ「幻想交響曲」(WL 5081))。