珍盤、「ウェーバーの交響曲」

今回は ドイツ国民歌劇の祖、ウェーバー(Carl Maria von Weber/1786~1826)が青年時代に書いた二つの交響曲を収めたLPを紹介したい。 このアルバムは1977年リリース当時国内盤としては唯一のものと思われ筆者も興味津々で求めた1枚だった。 演奏はハンス=ヒューバート・ツェンツェラー(Hans-Hubert Schönzeler/1925~1997)指揮のロンドン交響楽団である。 ツェンツェラーという指揮者は日本ではほとんど馴染みがないがライプツィヒ出身でブルックナー、ドヴォルザークそしてこのウェーバーのオーソリティーとして知られた。 二曲の交響曲は同時期(1807年1月)に一気に作曲され当時ウェーバーはカールスルーエ(Karlsruhe)のヴュルテンベルク公のオーケストラ指揮者の任にあたっていた為この楽団に書いたそうである。 作品はどちらも4楽章構成、ハイドンやモーツァルトを彷彿させる軽快で明るく開放的な作風が心地よい。 またレコード第2面の余白には23歳の時書いた劇付随音楽「トゥーランドット」から「序曲」と「行進曲」が収録されている (写真1 LPジャケット、RCA国内盤RVC-2103/写真2 LPレーベル面)。

写真1    ウェーバー「交響曲第1番・第2番ほか」ハンス=ヒューバート・ツェンツェラー&ロンドン響LPジャケット(国内盤RVC-2103 1977年リリース)

写真2    LPレーベル面