知られざる名盤を求めて~エドワルド・セーロフのチャイコフスキ― ~

~エドワルド・セーロフのチャイコフスキ― ~

今回は「知られざる名盤を求めて」と題して最近ハマってしまったチャイコフスキーの後期交響集のCDから紹介したいと思う。
それはモスクワ出身の名匠「エドワルド・セーロフ(Edward Serov)」(写真1  CDジャケット掲載写真から)が「ヴォルゴグラード・フィルハーモニー管弦楽団」と録音したものである(写真2  「エドワルド・セーロフ&ヴォルゴグラード・フィル」チャイコフスキー後期交響曲集CDジャケット 、独ES DUR ES 2066)。 まず指揮者の「エドワルド・セーロフ」、オーケストラの「ヴォルゴグラード・フィルと云ってもそもそもご存じない方もおらると思う。 ジャケット解説によればセーロフは巨匠エフゲニー・ムラヴィンスキーの薫陶も受け彼の助手を務めている。 また1969年の「第1回カラヤン国際指揮者コンクール」で入賞を果たし1988年に南ロシアの「ヴォルゴグラード(旧スターリングラード)に新設された「ヴォルゴグラード・フィル」の芸術監督に就任している。 この録音は彼が56歳の1993年6月にセッション録音された。 このオーケストラの演奏水準の高さと共にセーロフの棒が冴えわたった演奏である。 チャイコフスキーの後期交響曲集の名盤、あまたあれどこのセーロフ盤も加えたい。 このCDレーベル「ES DUR(エス・ドゥアー)」、「変ホ長調」を意味するが1993年にハンブルクに設立され、このセーロフの録音は当時新譜として分け売りでリリースされた。 写真の「後期交響曲集」として再リリースされたのは2016年のことだった。

写真1    エドワルド・セーロフ(CDジャケット掲載写真から)

写真2    エドワルド・セーロフ&ヴォルゴグラード管弦楽/チャイコフスキー後期交響集(独ES DUR -ES 2066、2CD)