若きサヴァリッシュ/コラート・ハンゼン(Pf)共演のレア盤

今回は若きウォルフガング・サヴァリッシュが名ピアニスト、コンラート・ハンゼンと共演したレア盤を紹介したい。 演奏曲目はチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」である。 LPは以前に「長時間LPレコード」で取り上げたことがある1970年にキングレコードの廉価盤シリーズ「世界の名曲1000シリーズ」としてリリースされたなかの1枚である。 ハンゼンは戦時中に巨匠フルトヴェングラー&ベルリン・フィルと共演当時のライブ録音も残っている。  また彼はこの「第1番」をメンゲルベルク&ベルリン・フィルとSP録音(1940年)しておりこのサヴァリッシュ盤は2度目の録音になる。 レーベル面にもステレオ表記があるがジャケットには録音データの記載がない。 やはり時代を感じさせる音質で音の広がり感もない。 ただオーケストラ名が「RIAS交響楽団」とあるのでそこから推測すると録音は1955年以前(ベルリン放送交響楽団改名は1956年)と思われる。 LP第二面にはこれも珍しいウィーンの名ピアニスト、ベートーヴェンを得意とするアレキサンダー・イェンナーのラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」が収録されている。 バックはクルト・リヒター指揮ウィーン・フォルクスオパー管弦楽団*である。 こちらも時代の音で1950年代録音と推測される(写真1 LPジャケット、キング”世界の名曲1000シリーズGT 1013 /写真2 LP演奏データ/写真3 LPレーベル面)。

*LP演奏データの日本語表記では管弦楽「ウィーン国立歌劇場管弦楽団」なっているが調べたところ英語表記の「ウィーン・フォルクスオパー管弦楽団」の方が正しいようである。

写真1    コラーント・ハンセン(Pf)/サヴァリッシュ指揮&RIAS交響楽団ほか、LPジャケット(GT-1013) 1970年リリース

写真2    LP演奏データ

写真3    LPレーベル面