若きチョン・キョンファ(Vn)の名盤から

若きチョン・キョンファの数々の英デッカ録音の名盤からフランスものサン=サンース「ヴァイオリン協奏曲第3番」とヴュータン「ヴァイオリン協奏曲第5番」を収めたアルバムを取り上げてみたい。 前者が1975年、後者が1974年のキングスウェイ・ホール(ロンドン)におけるセッションである。 バックはルーマニア系の米国の名指揮者ローレンス・フォスターが指揮するロンドン交響楽団である。 フォスターはオペラ指揮者としても活躍、1978年にはNHK交響楽団にも客演、今年80歳を迎える職人芸的指揮者として知られている。 この録音はまさにフォスターの職人芸的指揮と彼女の繊細な感性がほとばしる甘美なヴァイオリンに魅了される。 紹介LPは1981年に「キング・レコード創業50周年記念特別企画」として再リリースされた1枚である(写真1 LPジャケット、K18C-9234/写真2 LPレーベル面)。

写真1    チョン・キョンファ/「サン=サンサース&ヴュータン」ヴァイオリン協奏曲LPジャケット(国内盤ロンドンK18C-9234

写真2    LPレーベル面