若きマゼール、独グラモフォン初期録音から
オペラ&コンサート指揮者として数々のメジャー・オーケストラの音楽監督も務めた鬼才ロリン・マゼール(Lorin Maaze /1930~2014)若き時代の「ベルリン・フィル」とのヴィンテージ録音から取り上げてみたい。 今回紹介する3枚のLPはいずれも彼が30歳前後に行ったセッション録音、どれもが若きマゼールの才気走る素晴らしい演奏でしかもステレオ録音である。 先ずシューベルト交響曲第8番(現、第7番)”未完成”(1959年録音)、ベートーヴェン交響曲第5番(1958年録音)がカップリングされた1枚、このLPは1970年頃の「タイム/ライフ」のクラシック・レコード通販の特典盤だったと思う。 マゼールのスタイリッシュな演奏が光る (写真1 LPジャケット/写真2 同、レーベル面)。 続いて1961年録音メンデルゾーン交響曲第4番”イタリア”・第5番”宗教改革”、メンデルゾーンも得意としたマゼールの真骨頂が発揮された1枚、ジャケット・デザインも気に入っている (写真3 LPジャケット、独グラモフオン初出盤/写真4 同、レーベル面)。 そして同じく1961年録音のシューベルト「交響曲第5番・第6番」、マゼールはこの時期、シューベルトの交響曲をこのほか「第2番・第3番・第4番”悲劇的”」も同コンビで録音している。 とりわけ「第5番・第6番」はシューベルトの軽やかで優美な旋律に引き込まれる (写真5 LPジャケット、独グラモフォン初出盤/写真6 同、LPレーベル面)。