英国の逸材若手女流ヴァイオリニスト ”クロエ・ハンスリップ“ (2、完)

前回の続編である。 今回も英国の若手女流ヴァイオリニスト「クロエ・ハンスリップ」の名盤からイェーネ・フバイ(Jenő Hubay/1858-1937)の「ヴァイオリン協奏曲第1番・第2番」を紹介したい。
フバイはハンガリー出身の作曲家、ヴァイオリニストだがドイツ系の音楽家系に生まれ育ち、ドイツでヨーゼフ・ヨアヒムの薫陶も受けている。 彼の弟子にはヨゼフ・シゲティやユージン・オーマンディらの名前も見受けられる。 彼は劇的でロマン性も溢れる美しいヴァイオリン協奏曲を4曲書いたがいずれの作品もコンサートで取り上げられる機会が少ないことは個人的にも残念である。 写真のCDはハンスリップが2008年6月、アンドリュー・モグレリア指揮ボーンマス交響楽団とのセッション録音で「ナクソス(Naxos)レーベル」から翌2009年にリリースされた。 「第1番」には 「劇的協奏曲(Concerto Dramatique)」という副題もあるようにまさに劇的で情熱的な作品で師「ヨアヒム」に献呈された。 また「第2番」はやはり「第2楽章-ラルゲット」の天上的な美しさに聴き惚れてしまう。 またこのほかヴァイオリン曲「チャールダッシュの情景」から第3曲「マロシュ川」と第4曲「おいでよ、カティ」が収録されている。   尚、このCDにはフバイの 肖像画をデザインした通常ジャケットにさらに「CDケースカバージャケット」が付けられている(写真1  フバイ「ヴァイオリン協奏曲第1番・第2番ほか」CDジャケットNAXOS-8.572078/ 写真2  同・CDケース・カバージャケット)。
(完)

写真1   フバイ「ヴァイオリン協奏曲第1番・第2番ほか」クロエ・ハンスリップ(Vn)の CDジャケット

写真2    写真1のCDケース・カバージャケット(NAXOS-8.572078)