サンソン・フランソワのショパン「ピアノ協奏曲」

今年(2020年)はフランスのファンタスティックなピアニスト、サンソン・フランソワ(Samson François/1924~1970、写真1)の没後50年にあたる。 初来日は1956年、その後1967年、1969年と3回の来日公演も実現し当時の貴重なライブ録音も過去に一部CD化されている。 さらに筆者は未聴だが1967年来日時の東芝レコード・スタジオ(東京)でのセッション盤もあったと思う。 今回スポットをあてるショパンも彼の十八番、協奏曲もモノラル録音を含めると数種の音源が思い浮かぶが今回紹介したいルイ・フレモー(Louis Frémaux)指揮モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団との1965年録音「第1番」「第2番」ステレオ・セッション盤は彼の即興性も随所に感じ今も時々針をおろす愛聴盤である。 ちなみに(写真2)のLPジャケットは1970年代初頭に東芝セラフィム名曲シリーズ (廉価盤千円シリーズ)としてリストのピアノ協奏曲第1番 (シルヴェストリ指揮フィルハーモニア管弦楽団/1960年前後録音)とカップリングされた1枚 (写真3  同LPレーベル面)、また(写真4)は同音源の1980年代リリースの独EMI Electrola盤で第二面には「第2番」がカップリングされている。 ただこの「第1番」は同音源にもかかわらず「第1楽章」冒頭の管弦楽による長い主題提示部なぜがカット編集されているため楽章演奏時間が東芝セラフィム盤の19分52秒に比べて17分12秒と2分40秒ほど短くなっている (写真5  独EMI Electrolaの LPレーベル面)。

写真1    サンソン・フランソワ(東芝セラフィムLP掲載写真)

写真2    S.フランソワ-ショパン&リスト「ピアノ協奏曲第1番」東芝セラフィム廉価盤LPジャケット(AA-5045 1970年代初頭リリース)

写真3    東芝セラフィムのLPレーベル面

写真4    S.フランソワ-ショパン「ピアノ協奏曲第1番&第2番」LPジャケット(独EMIエレクトローラ-29 063801 1980年代リリース)

写真5    独EMIエレクトローラのLPレーベル面