1951年バイロイト音楽祭
〜カラヤンの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」ライブ盤〜
戦後再開最初の年に当たる1951年の「バイロイト音楽祭」は1876年の「第1回」の音楽祭からちょうど75年の記念の年でもあった。 戦後再開並びに75年の節目の年にあたりヴィルヘルム・フルトヴェングラーの指揮によるベートーヴェン「交響曲第9番」が音楽祭オープニングを飾ったことはご存じの通りである。 また当時43歳の若きカラヤンが初登場、今回紹介する「ニュルンベルクのマイスタージンガー」と「指環」の第2チクルスを指揮したことでも注目された (写真1 1951年バイロイト音楽祭総合プログラム表紙、復刻版)。 カラヤンによる「マイスタージンガー」はこのプログラムによると8月5日の初日を皮切りに8日・16日・19日・21日・24日・26日(千秋楽)と7回上演されている (写真2 「マイスタージンガー」上演日程、1951年音楽祭プログラム) 。 このライブ盤はバイロイト祝祭劇場におけるライブ上演を編集したもので歌が終わらないうちに沸き起こる興奮した聴衆の拍手が熱演を物語る。 ハンス・ザックスを歌うバスの「オットー・エーデルマン」、エヴァの「エリザベート・シュヴァルツコップ」など歌手陣も充実、若きカラヤンの歴史的名盤に数えられている(写真3 カラヤン「ニュルンベルクのマイスタージンガー」1951年バイロイト音楽祭ライブ・モノラル盤(独EMI-CHS 7 635002(4CD BOX)1990年リリース/写真4 演奏・キャスト・録音データ)。