1970年代の韓国ソウル、街のレコード店を巡って
筆者は「レコード大好き人間」で全国各地のレコード店や中古レコード店を探し歩きまわることが好きである。昨今ではいわゆる「街のレコード店」は見かけることが少なくなったが古き良き時代の1970年代から80年代にかけ隣国、韓国ソウルの街にも東京と同様に街のあちらこちらに「街のレコード店」が点在し筆者も足を運ぶたびによく立ち寄ったものだった。当時、韓国は日本以上にクラシック音楽ファンが多いと伺ったことがある。事実、韓国のレコード店も各ジャンルにおけるクラシック・レコードの取り揃えが充実していたことも大変興味深かった。しかもメジャー・レーベルのLPジャケット・デザインは基本的に「オリジナル・デザイン」を使用していたこともレコード・コレクターとして魅力的で筆者も結構買い求めた。また店頭にはクラシック・コンサートのチラシなども置かれこれもまた大変興味深かった。写真の「チラシ」3点は1975年当時のもので「パウル・バドゥラ-スコダ ピアノリサイタル」(写真1)、日本公演後の「アンドレ・プレヴィン&ロンドン交響楽団公演」(写真2)、「イ・ムジチ合奏団公演」(写真3)である。会場も当時は大学の講堂などが使用され入場料は当時のレートから換算して日本の半額程度であった。また写真のLPレコードは当時求めた中から印象に残る韓国盤の3枚である。尚、ヴァイオリニスト、チョン・キョンファのサインは2001年来日の際、東京で入れてもらったものである。
写真4はチョン・キョンファ(Vn)ケンペ指揮ロイヤル・フィル ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」・「スコットランド幻想曲」
写真5はチョン・キョンファ(Vn)プレヴィン指揮ロンドン交響楽団 ウォルトン&ストラヴィンスキー「ヴァイオリン協奏曲」
写真6はカラヤン&ベルリン・フィル メンデルゾーン序曲「フィンガルの洞窟」・「交響曲第3番<スコットランド>」
これらは韓国プレスで1975年当時1枚当たり800円ほどであった。