「コンサート・ホール盤」の隠れた名盤  

今日はレコード棚に久しく眠っていた「コンサート・ホール盤」のブラームス「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲」に針を下ろしてみた。 ソリストはイゴール・オジム(Igor Ozim、写真1)のヴァイオリン、ジークフリート・パルム(Siegfreid Palm、写真2)のチェロ、指揮は日本では東京都交響楽団や名古屋フィルハーモニー交響楽団の指揮者として活躍し指揮活動を2016年に惜しまれ引退したモーシェ・アツモンである。 しかし、ソリストの二人はレコード録音が極めて少なくおそらく日本では「知る人ぞ知る」演奏家ではないかと思われる。久しぶりに聴き直しこの二人が実力派であることを再認識させられた。 実に品格のある渋いブラームスを聴かせている。 LP解説にはヴァイオリニストのオジムの紹介は簡単にされているがチェリストのパルムの紹介はない。 ちなみに「オジム」は旧ユーゴスラヴィア(現、スロヴェニア)出身1931年生まれで今年89歳(指揮者アツモンと同い年)、パトリシア・コパチンスカヤは彼の門弟である。 一方の「パルム」はドイツ「ヴッパータール」出身、北ドイツ放送交響楽団等々の首席奏者も務めた人で現代音楽も得意としたが2005年に78歳で亡くなっている。 またLP二面の余白にはシューベルトのヴァイオリンと弦楽合奏の「ロンド イ長調」がオジムの独奏で収録されている。 またバックのオーケストラ名が「The Vienna Opera Orchestra」日本語表記「ウィーン・オペラ座管弦楽団」と記載されている。 実体は「ウィーン国立歌劇場管弦楽団」と思われるが定かではない。 録音は1960年代と推測され音質は大変良好である (写真3 LPジャケット、国内盤コンサート・ホールSMS-2551/ 写真4 LPレーベル面)。

写真1    イゴール・オジム(インターネット画像から)

写真2    ジークフリート・パルム(インターネット画像から)

写真3    LPジャケット(国内盤Concert Hall-SMS 2551)

写真4    LPレーベル面