「ヘルシン(グ)ボリ交響楽団」のシューベルト第4番・第7番(旧第8番)
スウェーデン南部、デンマークとの国境に接する古都ヘルシン(グ)ボリ(Helsingborg)に本拠を置く「ヘルシン(グ)ボリ交響楽団」の創設はCD解説によれば1912年、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団 (1902年創設)と並び古い歴史を持つオーケストラである。 日本ではまだ馴染みが薄いが最近では英国のバロック・ヴァイオリン奏者・指揮者のアンドルー・マンゼ(Andrew Manze)も首席指揮者を務めたことで知られている。 また本拠のコンサート・ホール「ヘルシン(グ)ボリ・コンサート・ホール」は大変音響が素晴らしいことでも有名で街の観光スポットにもなっている (写真1)。 今回紹介するCDは1995年にオーストリア廉価盤レーベル「DISCOVER INTERNATIONAL」よりリリースされたアヴィ・オストロフスキー(Avi OSTROWSKY)指揮によるシューベルト交響曲第4番ハ短調”悲劇的”・第7番(旧第8番)ロ短調”未完成”を収録した1枚である (写真2 CDジャケット/墺DISCOVERINTERNATIONAL-DICD 920213/写真3 演奏・録音データ)。 1994年本拠地ヘルシン(グ)ボリ・コンサート・ホールにおけるデジタル録音である。 指揮者のオストロフスキーは1939年イスラエル生まれ、ウィーンでハンス・スワロフスキーに師事した人でロンドン交響楽団をはじめヨーロッパの数々の主要オーケストラを指揮し活躍している。 このシューベルトの2曲の交響曲も骨太で反復も実行するなど聴きごたえある見事な演奏である。