「私の昭和歌謡レコード史」(11)
今回は昭和43年(1968年)前後にヒットした印象に残るシングル盤をピック・アップしてみた。 グループ・サウンズ全盛期のこの時代、ひときわ注目を浴びたスタイリッシュな女性シンガー「中村晃子」の1967年リリース「虹色の湖」(横井弘作詞・小川寛興(おがわひろおき 作曲)はたちまちヒットした。 ファンタジックな歌詞も印象的だった。 また作曲の「小川寛興」は「月光仮面」や「怪傑ハリマオ」などの少年ドラマの主題歌も作曲した人である。 余談になるがこの「虹色の湖」の初出シングル盤ジャケットはレコード番号が同じ(写真1)と(写真2)の2種類のジャケットが存在する(写真1 /2 「虹色の湖」初出盤シングル盤ジャケットキングBS-724)。
次に1968年2月リリース、小川知子のデビュー盤「ゆうべの秘密」(写真3 初出盤シングル・ジャケット東芝TP-1591)もいきなり大ヒットした曲で後に多くのカバー盤が発売されている。 またカップリングされた「あなたに夢中なの」も「A面」的な作品でダブル・ジャケットになっている(写真4 同盤ダブル・ジャケット裏面「あなたに夢中なの」)。
続いて「ピンキーとキラーズ」のデビュー・シングル「恋の季節」も1968年のリリースだった(写真5 「恋の季節」初出シングル・ジャケットキングBS-865)。 このシングル盤の売り上げも250万枚を超えたそうである。 ボーカルの「今陽子」の歌いぶりに好感が持てた。 この曲も後に数多くのカバー盤が発売されている。
今回のラストはこの年の年末にリリースされ翌年爆発的にヒット、「いしだあゆみ」の代表曲となった「ブルー・ライト・ヨコハマ」である(写真6 「ブルー・ライト・ヨコハマ」初出シングル・ジャケット、コロムビアLL-10081-J)。 作詞「橋本淳」作曲「筒美京平」のコンビの傑作でB面「明日(あす)より永遠(とわ)に」と共にこのレコードもダブル・ジャケットで発売された(写真7 同盤ダブル・ジャケット裏面)
これも余談になるが1980年代まだ当時の韓国では日本の歌が原則禁止の時代、ソウルのカラオケ店にこの「ブルー・ライト・ヨコハマ」と「上を向いて歩こう」があったのを覚えている。
(つづく)