アレクサンダー・ギブソンのヴィンテージ録音から
1990年代末頃から2000年代初頭にかけ1960年前後のデッカ録音ステレオ・アナログ・マスターテープからリマスターされたCD 「DECCA LEGENDS」シリーズとして数多くリリースされていた。 今回はその中から印象に残るスコットランド出身、シベリウスをはじめ北欧音楽を得意としたアレクサンダー・ギブソン (Alexander Gibson / 1926~1995)のヴィンテージ名録音から取り上げてみたい。 これは彼が得意するシベリウスをはじめとしてサン=サンース、リスト、ムソルグスキーなどの管弦楽曲を集めた1枚である。 ちなみに録音年代はシベリウス「交響曲第5番」「カレリア組曲」が1959年、サン=サンースの交響詩「死の舞踏」ほかの管弦楽作品は1957年となっている。 管弦楽はシベリウスがロンドン交響楽団、その他は現在ほとんど耳にしなくなったレコード録音を専門とするロンドン新交響楽団 (New Symphony Orchestra of London)による演奏であ。(写真1 DECCA Legends/ A. Gibson CDジャケット468 488-2 /写真2 CD収録作品・演奏時間) 。 ところでこれらのオリジナルLPは当初ビクター・レーベルからリリースされ録音は全てロンドンのキングス・ウェイ・ホールで行われている。 今聴いても決して色あせることない素晴らしい音質と共にギブソンの名演がよみがえる。 またCDレーベル面のデザインもオープン・リール・マスター・テープをイメージしアナログ感満点である (写真3-CDレーベル面)。 尚、ギブソンはこのシベリウス第5番をその後スコティッシュ・ナショナル管首席指揮者時代の1974年に再録音、さらにロンドン響とは1982年にシャンドス(SCHANDOS)にデジタル録音している。