アンタル・ドラティが指揮したバルトーク「歌劇”青ひげ公の城”」
久しぶりにアンタル・ドラティ(Antal Dorati/1906~1988、写真1)盤のバルトーク「歌劇”青ひげ公の城」に針を下した。 彼がロンドン交響楽団をバックにハンガリー往年の二人の世界的名歌手(写真2)オルガ・セーニ(Olga Szőnyi/1933~2013、ソプラノ)とミハーイ・セーケイ(Mihály Székely/1901~1963、バス)を迎えての1962年のステレオ・セッションである。 紹介LPは1960年代中頃にリリースされたPHILIPS国内盤初出盤、オリジナルは米マーキュリー(Mercury)の35mmマグネチック・フィルムによるステレオHi-Fi録音だった (写真3 LPジャケット、国内盤PHILIPS-SFL 7945/写真4 LPレーベル面)。 この作品はバルトーク唯一のオペラ作品、登場人物も「青ひげ公」とその妻「ユーディット」の二人のみ、1幕もので演奏時間も60分弱実演もコンサート形式での上演が多い。 親しみやすい旋律はないが筆者は針を下すと不思議となぜか最後まで聴き入ってしまう。 また「青ひげ公」を歌う「セーケイ」最晩年の録音となった1枚である。