アンドルー・リットン&ベルゲン・フィルの名盤から
今回は前回の続編、アンドルー・リットンの「ベルゲン・フィル」音楽監督時代の名盤から1枚紹介したいと思う。 北欧ノルウェー南西部に位置する風光明媚な港湾都市、ベルゲンを本拠とするベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団(Bergen Firharmoniske Orkester)は1765年創立の古い歴史を持つオーケストラである。 リットンは2003年から2015年までこの楽団の音楽監督・首席指揮者を務めている。 紹介するCDはこの楽団のホーム・ベース「グリーグ・ホール」で録音されたラフマニノフ「交響曲第2番」(2014年録音)とリャードフ「魔法にかけられた湖」(2013年録音)が収録された1枚でこの楽団創立250周年にあたる2015年にスウェーデン「BISレーベル」からリリースされた (写真1 CDジャケット、BIS-2071) 。 リットンはラフマニノフの交響曲全集盤をすでにイギリスの「ロイヤル・フィル」と1990年前後にリリース済みで定評があった。 こちらの「ベルゲン・フィル盤」も勝るとも劣らないほど素晴らしい演奏になっている。 さらにフィル・アップされたリャードフの小品はリットンの繊細な感性がにじみ出た美しい仕上がりが印象的だ(写真2 CD演奏データ)。 またジャケット・デザインに使用されたロシアの画家アルカディ・リロフ(Arkady Rylov」の「日没(Sunset)」が実に神秘的でリャードフ「魔法にかけられた湖」のイメージにピッタリである。 写真3ジャケット裏面、「ベルゲン・フィル」メンバー写真構図もなかなか興味深い。