アンドレ・クリュイタンスのムソルグスキー歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」全曲盤
アンドレ・クリュイタンス(André Cluytens/1905~1967、写真1)は1950年代、60年代のバイロイト音楽祭に出演するなどオペラ指揮者としても定評があった。 今回紹介するムソルグスキーの代表オペラ「ボリス・ゴドゥノフ」は世界初ステレオ録音による全曲盤としてリリースされ当時注目を浴びた。 ボリス・ゴドゥノフを歌う当時屈指のブルガリアのバス歌手ボリス・クリストフ(Boris Christoff 写真2)をはじめとして東欧からの歌手陣を集め合唱団もソフィア国立歌劇場合唱団を呼ぶなど力が入った録音プロジェクトである。 またボリス・クリストフは主役のほか「僧侶ピーメン」「破戒僧ワルラーム」の三役をこなしている。 ソプラノではポーランドの王女「マリーナ」を歌うアメリカ出身のイヴリン・リアー(Evelyn Lear)が印象的である。 録音は1962年9月、パリの「サル・ワグラム(Salle Wagram)」で約3週間の日程で行われている。 写真3は紹介盤の1965年東芝エンジェル・オペラ・シリーズとしてリリースされた4LP BOX(東芝Angel AA -9060-D)で、写真4はLPキャスト一覧である。