名指揮者イシュトヴァン・ケルテスの貴重映像
ハンガリー出身の名指揮者「イシュトヴァン・ケルテス(István Kertéz/1929~1973)」がテル・アヴィヴの海岸で遊泳中の事故で亡くなって45年余り今年2019年は生誕90年の年にもあたる。 今回紹介するDVDはケルテスの数少ない貴重映像のひとつである。 彼の初来日は1964年11月「ロンドン交響楽団創立60周年記念世界一周演奏ツアー」での公演だった (写真1 ロンドン交響楽団、1964年来日公演プログラム表紙) 。 ちなみにこの時同行した指揮者はコリン・デイヴィス(Colin Davis)、アーサー・ブリス卿(Sir Arthur Bliss)であった。 この幻の貴重映像とも云われる「日本フィルハーモニー交響楽団」とのコンサート・ライブ映像は初来日から4年後、1968年5月1日東京厚生年金会館大ホールにおける演奏である。 このコンサートはこの年の大阪国際フェスティバルの東京公演(特別公演)として開催された。 当日のプログラムはベートーヴェン「エグモント」序曲、バルトーク「管弦楽のための協奏曲」、最後にベートーヴェン「交響曲第7番」が演奏された。 映像はフジ・テレビ(JOCX-TV)のアーカイヴスに完璧に残されていたもので3曲全て2002年にエクストン(EXTON、オクタヴィア・レコード)から初DVD化された。 写真のDVDはベートーヴェンの2作品「エグモント」序曲と「交響曲第7番」を収めたもの。 モノクロ映像だが「エグモント序曲」の音はステレオである。 またこれら3曲共にケルテスの正規レコード録音は残されてないと思われる (写真2 ケルテス&日本フィル/ベートーヴェン「エグモント序曲&交響曲第7番」DVDジャケット、 EXTON OVBC-00006 /写真3 DVD収録データ)。