イタリアの前衛的劇団「ラ・ガイア・シエンツァ」の思い出
筆者がこの前衛的劇団「ラ・ガイア・シエンツァ」を知ったのは「つくば科学万博’85」で博覧会協会催事として担当したイベントであった。 彼らは当時イタリア「ナショナル・デー」のアトラクション催事出演のため初来日、博覧会会場内のEXPO HALL(小ホール)で7月10日~12日に渡る3日間、新作「魂泥棒(IL LADORO DI ANIME)」を上演、聴衆は独特なパントマイムで演じる新鮮な舞台芸術を堪能した (写真1 ラ・ガイア・シエンツァ-科学万博公演/博覧会協会撮影)。 この劇団を立ち上げたのは現在オペラの演出家としても活躍する当時34歳の若き俳優・劇作家のジョルジオ・バルベリオ・コルセッティ(Giorgio Barberio Corsetti、写真2 EXPO HALL 楽屋事務室打ち合わせ時のスナップ)。 この作品は前年1984年にヴェネツィアのビエンナーレ劇場(Teatro Biennale)で大変人気を博したそうである (写真3 「魂泥棒」当時のパンフレット)。 筆者は現在そのサウンド・トラック盤で当時を思い起している。 音楽はダニエル・バカロフ(Daniel Bacalov)によるミニマル・ミュージック的なリズミカルな作品である。 またLPジャケットには打ち合わせ時にバカロフ氏、コルセッティ氏がサインを気さくに入れてくれた(写真4 LPジャケット、伊GENERALMUSIC-GM 30715/写真5 LPレーベル面)。