イーストマン三重奏団のチャイコフスキー”偉大な芸術家の思い出に”
イーストマン三重奏団(The Eastman Trio)はアメリカ、ニューヨーク州ロチェスターの名門イーストマン音楽学校の教授陣により1976年に結成され1982年まで活動した三重奏団である。 メンバーはピアノ;バリー・スニーダー(Barry Snyder 写真1)、ヴァイオリン;ズヴィ・ザイトリン(Zvi Zeitlin 写真2)、チェロ;ロバート・シルベスター(Robert Sylvester 写真3)である。 今回の紹介盤は彼らが米VOX-TURNABOUTに1979年に録音したチャイコフスキーのピアノ三重奏曲イ短調「偉大な芸術家の思い出に」はこの作品がもつ抒情性が深く伝わる隠れた名盤ひとつではないかと思う。 演奏時間もおよそ50分を要する大作だが時間を忘れ聴きこんでしまう。 またフィルアップされたグリンカの悲愴三重奏曲ニ短調 (1832)の原曲はピアノ、クラリネット、ファゴットで演奏されるがこの録音のようのピアノ、ヴァイオリン・チェロによる「ピアノ三重奏」で演奏されることも多い。 楽想は「悲愴感」よりも流麗なロマン性を感じる美しい作品である (写真4 CDジャケット-米VOX – TURNABOUT PVT 7199 、1990年リリース/写真5 CD演奏データ)。