ウェルナー・ミュラー「HOLIDAY AROUND THE WORLD」
ウェルナー・ミュラー(Werner Müller/1920~1998、写真1)はドイツ(ベルリン)出身の作曲家、編曲家として活躍、ウエルナー・ミュラー楽団を率いて度々の来日を重ね日本のファンを魅了した。 また若き時代にはリカルド・サントス(Ricard Santos)の名前でラテン音」の分野でも広く知られた人である。 とりわけ日本ではビゼーの歌劇「真珠とり」の名アリアをアレンジした「真珠とりのタンゴ」が大ヒットした。 そこで今回はウェルナー・ミュラーの独テルデック音源から「ウェルナー・ミュラー世界の休日(Werner Müller Holiday Around The World)」と題する懐かしいアルバムを紹介したい。 内容は世界のポピュラーな名曲をカラフルにアレンジした音楽による世界旅行である。 紹介盤は1966年にキング・レコードからロンドン・レーベルでリリースされた。 当時、英デッカが誇るフェーズ4(Phase 4 Stereo)方式4トラック4チャンネルによる超ステレオ録音で左右の分離、音質とも大変素晴らしい。 ハンガリーの舞曲「チャルダッシュ」、ロシア民謡「黒い瞳」、ルロイ・アンダーソンの「フィドル・ファドル(おしゃべり)」、 「タイプライター」等々実に軽妙なアレンジが興味深い (写真2 LPジャケット、ロンドンSLH 4011/写真3 LPレーベル面)。 LPジャケットJALのダグラスDC-8の写真にも時代を感じさせる。 余談になるが現在も続くFM長寿番組「ジェット・ストリーム」が東海大学超短波放送試験局「FM東海」から初放送されたのは当アルバムがリリースされた翌年1967年7月のことだった。