名指揮者エドゥアルト・ヴァン・ルモーテルのシューマン
ベルギーの首都ブラッセル出身の名指揮者エドゥアルト・ヴァン・ルモーテル(Edouard van Remoortel /1926~1977、写真1)の日本での知名度は今ひとつと思うが彼は25歳の若さでベルギー国立管弦楽団の首席指揮者になった人である。 その後1958年にはアメリカのセントルイス交響楽団の音楽監督に就任、この年春に初来日、「第1回大阪国際フェスティバル」の関西交響楽団(現、大阪フィルハーモニー交響楽団)演奏会に客演している (写真2 1958年第1回大阪国際フェスティバル・総合プログラム表紙/写真3 同、コンサート演奏曲目)。 今回紹介するLPレコードは彼が米VOXに録音したシューマンの交響曲第3番“ライン”と交響曲第4番をカップリングした1枚である。 オーケストラは前者がウィーン・フォルクスオパー管弦楽団、後者がバーデン=バーデンの南西ドイツ放送交響楽団となっている (写真4 LPジャケット、米VOX-PL 11270 モノラル 1961年リリース/写真5 LPレーベル面)。 レコード解説には録音年月の記載はないが1950年代後期の録音と思われる。 どちらも快速テンポで振るルモーテルのキレのあるスッキリとしたシューマン像が聴ける。 また「ウィーン・フォルクスオパー管弦楽団」による交響曲録音は珍しい。