エマーソン弦楽四重奏団のアイヴズ&バーバー/弦楽四重奏曲
エマーソン弦楽四重奏団は1976年ニューヨークで結成された現代作品を得意するカルテットである。 ちなみに名称はアメリカの有名な哲学者、作家ラルフ・ウォルド・エマーソン(Ralph Waldo Emerson/1803~1882)に因んでいる。 彼らは独グラモフォンと録音契約を結び数々の名盤を生み出している。 今回の紹介盤1990年代初頭録音アイヴズ、バーバー弦楽四重奏作品アルバムも注目された1枚だった (写真1 CDジャケット、グラモフォン国内盤POCG-1633/写真2 CD演奏・録音データ)。 ニューヨークの教会でオルガニストを務めたことがあるアイヴズだが22歳の時の作品「第1番」は各楽章に讃美歌の引用がみられ旋律的な美しさが魅力である。 また1913年(39歳)に完成した「第2番」は「第1番」とはスタイルが異なるがワーグナー楽劇「トリスタンとイゾルデ前奏曲」やベートーヴェン「交響曲第9番-歓喜の歌」等々の旋律引用がうかがえるところも興味深い。 バーバーの「弦楽四重奏曲」は「第2楽章-モルト・アダージョ」の部分が彼の代表作「弦楽のためのアダージョ」に編曲されている。