オペラ指揮者ヨネル・ペルレアのリムスキー=コルサコフ「シェエラザード」
ルーマニア出身、戦前・戦時中にはブカレスト歌劇場音楽監督を務め戦後はアメリカに帰化しメトロポリタン歌劇場やミラノのスカラ座などの常連オペラ指揮者として活躍したヨネル・ペルレア(Jonel Perlea /1900~1970、写真1)も日本ではマイナー的存在である。 しかし「オペラ指揮者」として名声が高かった指揮者陣もコンサート指揮者としてその技量を発揮した人々も多数見受けられる。 今回紹介するヨネル・ペルレアもその一人ではないかと思う。
彼の録音は米レミントン(Remington)」・米VOX・独パンテオン(Pantheon)等々に数多くのこされているが現在はその大半が廃盤になっている。 今回の紹介盤、独Pantheon盤バンベルク交響楽団とのリムスキー=コルサコフ交響組曲「シェエラザード」は彼のコンサート指揮者としての力量が一番うかがえる演奏ではないかと思っている。 おまけに録音も大変良好である(写真2 LPジャケット、独Pantheon XP3020モノラル/写真3 LPレーベル面)。 ちなみに国内盤で筆者がはじめて彼のレコードに接したのは1970年リリースの日本コロムビア/ダイヤモンド・シリーズ廉価盤バンベルク響との「ロッシーニ序曲集」だった。 このLPでは指揮者の日本語表記は「イョネル・ペルレア」となっている(写真4 「ロッシーニ序曲集」LPジャケット、日本コロムビアMS-1072-VX)。