オーバーエスターライヒ州都(オーストリア)リンツにて、1987年夏
ウィーン、グラーツに次ぐオーストリア第3の都市リンツについてはすでに「漫遊記37 "ブルックナー、ゆかりの地を訪ねて"」で1996年正月訪問時の模様を取り上げているが今回はさらに遡る1987年夏、筆者が最初にブルックナーのふるさとであるリンツ郊外のアンスフェルデン村を訪れた時の想い出も振り返りながら綴ってみたいと思う。
リンツ(Linz)は首都ウィーンから西へおよそ鉄道距離で200Km弱に位置する文化芸術の街である。 モーツアルトは1783年リンツ滞在中に交響曲第36番 "リンツ” を書き上げた。 その滞在した家が旧市街の一角にモーツアルト・ハウス(Mozarthaus)として残されている(写真1 モーツアルト・ハウスの窓下に掲げられたプレート、筆者撮影)。 このモーツアルト・ハウスの裏路地は州庁舎の塔も目に入り、趣きある一角である(写真2 モーツアルト・ハウスの裏路地、筆者撮影)。 リンツ市内も流れるドナウ川はロシアを流れるヴォルガ川に次ぐヨーロッパ2番目の長さ(2,860Km)を誇る大河(写真3 リンツ市内を流れるドナウ川、筆者撮影)、写真の右奥にはコンサート・ホール「ブルックナー・ハウス(Brucknerhaus)」も見える(写真4 ブルックナー・ハウス、筆者撮影)。 ちょうど筆者が訪れた際にはこの年の「ブルックナー国際音楽祭」のポスターが目についた(写真5 ブルックナー国際音楽祭1987ポスター、筆者撮影)。 またドナウを見下ろす高台から眺める風景も大変美しい。 正面のペストリンクベルク山頂にはペストリンクベルク巡礼教会の双塔が見える(写真6 ドナウを見下ろす高台からの風景、筆者撮影)。
ところでこの地にゆかりの作曲家アントン・ブルックナーは近郊のアンスフェルデン村の出身である(写真7 アンスフェルデン村、筆者撮影)。 彼の生家は村の教会に隣接し現在は資料館として公開されている(写真8 村の教会と隣接するブルックナー生家 / 写真9 生家に飾られたブルックナー胸像 / 写真10 生家前に立つブルックナー像、以上筆者撮影)。 写真11はブルックナーもオルガニストを務めた聖フローリアン修道院を少し遠目から眺めて撮影した1枚である。