カラヤン・ライブ・イン・ロシア、1969

カラヤン&ベルリン・フィル、1969年5月モスクワ公演ライブを収録したCDから取り上げてみたい。 一行は当時の「ソヴィエト連邦」の二大都市首都モスクワとロシア文化芸術の街レニングラード(現、サンクトペテルブルグ)で公演を行った。 とりわけ5月28日・29日・30日のモスクワ公演の模様は後に「メロディア」よりLP化されその後2000年初頭に「露ARS NOVA(アルス・ノヴァ)」より5月29日公演がCD化、2008年には新生「メロディア」から3公演全てがCD復刻された。 今回は29日公演、ショスタコーヴィチも来場し終演後壇上でのカラヤンとのツーショット写真も話題となったライヴ盤、「ARS NOVA盤」と「メロディア盤」を比較しながら紹介したい。
先ず「ARS NOVA」は厚手見開き紙ジャケト盤(写真1)である。 当日のプログラムは前半にバッハ「ブランデンブルグ協奏曲第1番」、後半にショスタコーヴィチ「交響曲第10番」が演奏された。 会場は「モスクワ音楽院大ホール」、ベルリン・フィルの金管群が恐ろしく響きとりわけ「第2楽章アレグロ」はカラヤンの棒が猛スピードで荒れ狂う。 まさにライブ録音ならではの迫力だ。 音質も極めて良好である。 ただこの音源は注意して聴きこむと針が拾うノイズらしきものも収録されているのでおそらく音源は先の「メロディアLP盤」からの板おこしと思われる(写真2 「ARS NOVA盤」見開きジャケット掲載写真/写真3  同・演奏録音データ)。
次にオリジナルの「メロディア盤」はさすがに当時のマスター・テープ音源と思われ気になるノイズもなく音質のクォリティがさらに高い。 こちらはジャケットがデジパック仕様となっている(写真4  「メロディア盤」デジパック仕様ジャケット / 写真5  同CD演奏・録音データ)。

写真1    露ARS NOVA盤「カラヤン&ベルリン・フィル モスクワ公演ライブ1969」(ARS 008 STERO)

写真2    同CD掲載写真

写真3    同CD演奏録音データ(見開きジャケット裏面)

写真4    「カラヤン・イン・モスクワ 1969」(メロディア・デジパック仕様ジャケット(MEL CD 10 01513)

写真5    同・演奏録音データ