クリスティーナ・オルティスのショスタコーヴィチ「ピアノ協奏曲」

ブラジル出身の名ピアニスト「クリスティーナ・オルティス(Cristina Ortiz)」の演奏を初めて生で聴いたのは1975年5月の「読売日響定期公演」(ラフマニノフ-パガニーニの主題による狂詩曲)だったと思うが今回紹介する彼女のレコードはちょうどその頃に録音されたショスタコーヴィチの「ピアノ協奏曲第1番・第2番」である。 彼女は1969年の「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」で優勝、幅広いレパトーリーで世界的に活躍し続けている。 このショスタコーヴィチの録音も彼女のさわやかな持ち味が発揮された名演である。 「第1番」の協奏曲はピアノと共にソロ・トランペットも活躍するため「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」と呼ばれこのレコードでは当時のボーンマス交響楽団の首席トランペット奏者ロドニー・シニア(Rodney Senior)が吹いている。 また指揮のパーヴォ・ベルグルンドの棒も快調である。 さらに第二面の余白にはショスタコーヴィチがまだ「レニングラード音楽院」の学生時代に作曲したピアノの小品「3つの幻想的舞曲」が収録されている(写真1 LPジャケット(英EMI-ASD 3081)/写真2 LPレーベル面)。

写真1    クリスティ―ナ・オルティスーショスタコーヴィチ「ピアノ協奏曲第1番・第2番ほか」(英EMI初出LPジャケットASD-3081)

写真2    LPレーベル面