クリュイタンス&ケンペによる「シューマンの交響曲」の貴重盤
今回はアンドレ・クリュイタンス(André Cluytens/1905~1967)とルドルフ・ケンペ(Rudolf Kempe/1910~1976)によるシューマンの交響曲がカップリングされた貴重盤を紹介したい。 前者が「第3番変ホ長調Op.97 ”ライン”」後者は「第1番変ロ長調Op.38”春 ”」いずれも管弦楽はベルリン・フィル、二人のこの作品唯一の公式録音となった。 ちなみにクリュイタンスの「ライン」は1957年ステレオ録音、ケンペの「春」は1955年モノラル録音だが紹介盤は1960年前後リリースの東芝Angel-モノラル盤、従って「ライン」はモノラル・プレスである。 当時、バイロイト音楽祭にも出演したクリュイタンスはドイツ音楽も得意としこの録音でも骨太で格調あるシューマンを聴かせている。 一方のケンペの「春」は彼がベルリン・フィルと1955年から60年にかけて積極的にレコード録音を開始した最初期にあたる。 当時、ケンペ45歳、溌剌いきいきとした演奏に筆者は夢中になった。 尚、レコード・レーベル面「ライン」の作品番号が「50」になっているが「97」のミス・プリントである(写真1 LPジャケット、東芝Angel /HA 5053 /写真2 LPレーベル面)。