コリン・ディヴィス&ロンドン響来日公演を聴く、1998
~1998年5月24日、サントリーホールにて~
イギリスを代表する指揮者サー・コリン・デイヴィス(Sir Colin Davis/1927-2013)は筆者が中学・高校時代からレコードで慣れ親しんだ指揮者のひとりだった。彼は「ロンドン交響楽団創立60周年記念世界一周演奏ツアー」でアーサー・ブリス卿、イストバン・ケルテスに同行し初来日、時は1964年11月のことだった(写真1 「1964年ロンドン響来日公演プログラム表紙」)。ちなみに「ロンドン交響楽団」はこの前年(1963年)に指揮者モントゥー、ショルティ、ドラティと初来日公演を行っているのでこれは第2回目の来日公演となる。デイヴィスは当時ケルテスと共にこの楽団「客演指揮者」に迎えられていた。彼はこの来日公演でモーツアルト「交響曲第41番<ジュピター>」、ウェーバー「クラリネット協奏曲第2番」、ウォルトン「交響曲第1番」などを振っている(クラリネット独奏は当時ロンドン響の首席奏者ジェルバース・ドゥ・ペイエ)。
さて話を本題の1998年公演に戻すとこの年デイヴィスも71歳を迎えレコーディングやオペラの指揮も精力的にこなし数々の賞も受賞していた。筆者は公演最終日5月24日サントリーホールの「シベリウス・プログラム」を聴いた(写真2 1998年来日公演プログラム表紙/写真3 筆者が聴いた「シベリウス・プログラム(プログラムC)」)。彼のシベリウスには定評があり彼は前回の「ボストン響」に続きこの「ロンドン響」と2回目の「シベリウス交響曲全集」をすでに完成していた(写真4 「シベリウス交響曲全集CDBOX(1992-96年録音)公演終了後にサインを入れてもらった」。また「ヴァイオリン協奏曲」のソリストには日本の竹澤恭子が客演、見事なシベリウスを聴かせた(写真5 竹澤恭子のサイン)。また休憩後に演奏された「交響曲第2番」もデイヴィスの真骨頂が発揮され来日最終公演を飾る素晴らしい演奏だった。写真6は当日の公演チケットで、写真7はコンサート終了後のサー・コリン・デイヴィス、これはサントリーホール楽屋口で筆者が撮影したものである。写真8はコリン・デイヴィス&ロンドン響1998年東京公演チラシである。