ショスタコーヴィチの壮大なオラトリオ「森の歌」
ショスタコーヴィチの声楽作品の代表作はやはり壮大なオラトリオ「森の歌」であろう。 この作品は1949年に作曲された当時のソヴィエト連邦、スターリンにより提唱された大自然植林事業を讃えるものである。 楽曲は7つの楽章から構成されテノール、バス独唱、合唱には児童合唱も加わる。 古いロシア民謡も使われ旋律的で親しみやすい作品でもある。 紹介盤は1960年代初頭に録音されたおそらくこの作品初のステレオ録音と思われる。 バス独唱は当時ソヴィエト連邦最高歌手とも評されたイワン・ペトロフ、またテノール独唱には当時のレニングラードの「キーロフ歌劇場」で活躍したウラジミール・イワノフスキーがあたっている。 指揮は当時ソヴィエトの合唱指揮の第一人者アレクサンドル・ユーロフ、管弦楽はモスクワ・フィルハーモニー交響楽団である(写真1 LPジャケット、国内盤 新世界レコード/SMK-7555 /写真2 LP演奏者一覧 /写真3 LPレーベル面) 。 ちなみにこのレコードは1960年代末にリリースされジャケットの金文字「森の歌」も懐かしさを感じる。