スペインの鬼才、名指揮者アタウルフォ・アルヘンタのライブ盤から
スペインの鬼才アタウルフォ・アルヘンタ(Ataulfo Argenta/1913~1958)ついては過去に「漫遊記295、私のこれ1枚」でも取り上げているが今回はライブ録音から1枚を紹介したい。 彼のレコード録音はライブ盤も含めそこそこ遺されてはいるが44歳の若さで不慮の事故で他界したためこれも貴重なライブである。 このライブ音源は彼が現在のフランス国立管弦楽団(旧フランス国立放送局管弦楽団)に客演した1951年4月4日パリのサントル・ピストル(Centre Pistor)いうあまり聞きなれない会場でのライブ録音である。 2002年に仏ターラ(TAHRA)より「アタウルフォ・アルヘンタの芸術(L’Art de Ataulfo Argenta)」のタイトルで CD化されたものである(写真1 CDジャケット、仏TAHRA-TAH 427)演奏曲目はストラヴィンスキー「プルチネッラ」、クリスチャン・フェラスをソリストに迎えたロドリーゴ「夏の協奏曲」そしてメイン・プログラムはブーラムス「交響曲第2番」である (写真2 CD演奏・録音データ)。 いずれもアルヘンタの個性がにじみ出た興味をそそる演奏だが超快速テンポで振るブラームスのフィナーレ、コーダのアッチェランドに圧倒された。