ダニエレ・ガッティ&ロイヤル・フィル来日公演を聴く、1999

~1999年6月28日、サントリーホール(東京)にて~

指揮者ダニエレ・ガッティが我々クラシック音楽ファンの間で話題になったきっかけは彼がローマの「サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団」と録音したレスピーギ「ローマ3部作」のCDがリリースされたころだったと思う(写真1 レスピーギ「ローマ3部作」CD1997年リリースCONIFER CLASSICSBMG)。彼は前年1996年には35歳の若さで「ロイヤル・フィル」の音楽監督に就任し'98年にはこのコンビで同レーベルからマーラー「交響曲第5番」(写真 2)をリリース、これが大絶賛を博した。'97年より「ボローニャ市立歌劇場」の音楽監督も兼任し翌年10月には「ボローニャ歌劇場」の日本公演に同行しヴェルディ「ドン・カルロ」を振る。そして'99年6月には「ロイヤル・フィル」との来日公演が実現した。当初はソリストに個性的なヴァイオリニストナイジェル・ケネデイ(写真 3)も同行するとの報道もあり筆者も大変期待をしたのだが怪我か何かが原因で来日できなくなり前半の演奏曲目もチャイコフスキー幻想的序曲「ロメオとジュリエット」とプロコフィエフ舞踊音楽「ロメオとジュリエット」(抜粋)に変更になった(写真4 「来日東京公演プログラム表紙」/写真5 筆者が聴いた6月28日演奏曲目)。コンサートは期待通り若きガッティの熱がこもったエネルギッシュな演奏に筆者も惹きつけられた。またブラームスの「交響曲第2番」では少し遅めのテンポで第1楽章提示部のリピートも実行、オーケストラをたっぷりと歌わせていた(写真6 公演チケット)。なおCDのガッティのサインは公演終了後に入れてもらったものである。

写真1 ガッティ「レスピーギ ローマ3部作CDジャケット」、公演終了後に入れてもらったサイン

写真2 ガッティ&ロイヤル・フィル マーラー交響曲第5番CDジャケット

写真3 ナイジェル・ ケネディ

写真4 ガッティ&ロイヤル・フィル来日東京公演プログラム表紙」(1999)

写真5 筆者が聴いたガッティ&ロイヤル・フィル6月28日公演演奏曲目

写真6 ガッティ&ロイヤル・フィル公演チケット