トーマス・ファイのベートーヴェン
1960年生まれのトーマス・ファイ(Thomas Fey)はマンハイム音楽大学でピアノと指揮を学びその後、ザルツブルク・モーツアルテウムでニコラウス・アーノンクールに師事、バロック、古典派音楽を得意とする指揮者であ。(写真1 トーマス・ファイ、CD解説ブックレットより)。 彼は1987年27歳の時にバロック・オーケストラ「シュリアバッハ室内管弦楽団(Schlierbacher Kammerorchester)を結成さらにこれを発展的解消したハイデルベルク交響楽団(Heidelberger Sinfoniker)を1993年に創設した。 この楽団は名称の通りドイツの古都ハイデルベルクを本拠に置くモダン楽器を土台としながらホルン、トランペットの管楽器、ティンパニはピリオド楽器を用いて演奏する独特のオーケストラである (ハイデルベルク、マンハイムの紹介については「漫遊記38」も合わせてご参照ください)。 本題のトーマス・ファイがこのハイデルベルク交響楽団を指揮したベートーヴェン「交響曲第4番・第6番”田園”」(2001録音)はドイツ・ヘンスラ―・クラシック(Hänssler Classic)からリリースされた1枚で快速でテンポで振るファイのキレ味のあるベートーヴェンの演奏が興味深い(写真2 トーマス・ファイ&ハイデルベルク響「ベートーヴェン交響曲第4番・第6番」CDジャケット、独Hänssler CD98.396 / 写真3 CD解説ブックレットの裏面-演奏データ)。