ハンス・ユルゲン・ワルターによる「新世界から」&「悲愴」
ハンス・ユルゲン・ワルター(Hans –Jürgen Walther/1919~2011)をご存じの方はおそらく筆者同様シニアの方々と思われる。 彼は北ドイツのシュヴェーリン(Schwerin)出身、ハンブルクを中心に活躍した指揮者である。 筆者が学生時代1970年前後に主として日本コロムビアのダイヤモンド・シリーズや今回の紹介盤であるテイチクのクラシック・ベスト・コレクション・シリーズの廉価盤でお馴染みの指揮者だったが最近はそれらの音源も入手が難しくなっている。 彼はまたアメリカの名女流ピアニスト:ソンドラ・ビアンカ(Sondra Bianca)との共演録音でも知られている。 今回紹介のドヴォルザーク「交響曲第9番“新世界から“」とチャイコフスキー「交響曲第6番“悲愴」がカップリングされた1枚、当時はそれほど珍しくない長時間収録レコードだった。 久しぶりに針をおろしたがほとんど内周の歪感もない。 またドヴォルザーク「新世界から」の「第1楽章」の主題提示部反復も実行するなどなかなか丁寧で渋い演奏である。 管弦楽のプロ・ムジカ交響楽団はハンブルクの団体らしいがその実体はよくわからない(写真1 LPジャケット、テイチク-UDL 3011/写真2 LPレーベル面)。