ピアニスト、クリストフ・エッシェンバッハを聴く、1977

~読売日響第129回定期公演、1977年3月24日、東京文化会館にて~

「パリ管弦楽団」や「フィラデルフィア管弦楽団」などの音楽監督を歴任し指揮者として大活躍中のクリストフ・エッシェンバッハ、元来世界的ピアニストとして1960年代から70年代にはたびたび来日している。特に「読売日本交響楽団」にはしばしば客演し筆者も何度か会場に足を運んだ。とりわけ印象に残る「読響第129回定期公演」(1977年3月24日・東京文化会館)を思い起してみたい(写真1 「読響第129回定期公演プログラム表紙」。この公演で彼は前々回来日時(1972年3月)「第81回定期公演(指揮:若杉 弘)」と同様ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第2番」をプログラムに取り上げている。公演日を調べてみると偶然にも今回と同じ3月24日であった。今回の指揮はフランスの名匠「アラン・ロンバール」、彼は前年(1976年)に「ストラスブール・フィル」を率いて初来日している。年齢も1940年生まれの当時37歳、エッシェンバッハと同い年である(写真2 「読響第129回定期公演演奏曲目・写真3-出演者紹介」)。因みにプログラム和文表記の日時に「3月25日」と印字されているがこれは「24日」の誤りである(写真4 公演チケット)。ロンバール指揮、エッシェンバッハのピアノで聴いたベートーヴェン第2番の協奏曲は気品とともに見事なエスプリも感じた一夜だった。

写真1 第129回読響定期公演プログラム表紙

写真2 第129回読響定期公演演奏曲目

写真3 第129回読響定期出演者紹介

写真4 第129回読響定期公演チケット