フィッシャー・ディスカウによるシューベルト「冬の旅」、1965年録音
20世紀の偉大なる世界的名バリトン、指揮者としても活躍したディートリヒ・フィッシャー=ディスカウ(1925-2012、写真1)はシューベルト歌曲集「冬の旅」全曲をセッション録音だけでも7回行っておりどれもが絶賛され名盤に輝いている。 今回はその中から筆者が一番愛着を感じる1965年5月の独グラモフォン録音を紹介したい。 ピアノ伴奏はウィーンの名ピアニスト:イェルク・デムスが務めている。 このレコードはフィッシャー=ディスカウが1966年にベルリン・ドイツ・オペラと共に来日した際に記念盤としてリリースされた国内盤グラモフォン3LP BOX盤である (写真2 3LP BOX-SMG 9009-1~3/写真3 LP解説ブックレット表紙)。 アルバムLP第4面には同時録音されたシューベルトの歌曲6作品(すすり泣き、船乗りの別れの歌、十字軍、わが揺りかごの前に、春の歌、狩人の愛の歌)も収められている。 さらにボーナスLPとしてフィッシャー=ディスカウ自身による「我が生涯を語る」が添付されていた。 LP左チャンネルには彼自身が語るドイツ語、右チャンネルに俳優・声優として活躍した小山田宗徳による日本語の語りが収録されている (写真4 LPレーベル面、特典盤)。