ブルーノ・ワルターのブルックナー「交響曲第9番」、1959年ステレオ録音
前回(漫遊記702)に続きブルーノ・ワルターのLPレコードから今回は「コロムビア交響楽団」とのブルックナー「交響曲第9番」(1959年ステレオ録音)を取り上げてみたい。 この録音もこれまでに何度となくLP、CDでリリースされてきたが紹介する写真のLPジャケットは日本コロムビアから1966年にリリースされた1枚でジャケット右上の当時「米CBSコロムビア」開発した新ステレオ録音方式「STERO”360SOUND”」表示も懐かしい (写真1 LPジャケット、日本コロムビアOS-714-C / 写真2 LPレーベル面)。 ワルターは生前、ニューヨーク・フィルハーモニックとのコンサートでブルックナー交響曲を「第8番ハ短調」をはじめ「第4番”ロマンティック”」「第7番ホ長調」そしてこの「第9番ニ短調」を時折プログラムで取り上げていたがレコード録音は晩年のステレオ録音によるこの「コロムビア響」との「第4番・第7番・第9番」のみだった。 ちなみにこの「第9番」はその先陣を切った録音だった。 ワルターはブルックナー指揮者とは言い難いがレコードを聴きこんでいくうちにワルターらしい優美な響きと共に「第3楽章」コーダの余韻もとても心地よく感じられる。