プーランクのモノオペラ「人間の声」ほか、2003年ブレゲンツ音楽祭ライブ盤
今回はオーストリア放送協会(ORF)との共同制作盤、オーストリアVMS Musical Treasuresレーベルから2005年にリリースされたブレゲンツ音楽祭2003ライブ盤を取り上げてみたい。 風光明媚なボーデン湖の湖上舞台でも有名なブレゲンツ音楽祭(Bregenzer Festspiele)は夏の風物詩として人気が高い。 ちなみにこの2003年音楽祭の特設湖上舞台ではバーンスタインの「ウェスト・サイド物語」が上演されている。 紹介するCDはオーケストラ・コンサートも開催されるコルンマルクト劇場(Theater am Kornmarkt)におけるプーランクのモノドラマ「人間の声(La Voix Humaine)」とヤナーチェクの珍しい連作歌曲「消え去った男の日記(Zápisník zmizelého)」がライブ収録された1枚である (写真1 CDジャケット、墺VSM-144/写真2 CD演奏・録音データ/写真3 CDレーベル面)。 またどちらも原語版ではなくドイツ語版での公演で後者の歌曲はピアノ伴奏が通常だが公演は管弦楽版による演奏である。 指揮者並びにオーケストラは日本では馴染みは薄いが1959年オーストリア生まれヨーロッパを中心に活躍中のクリストフ・エベルレ(Chirstoph Eberle)、管弦楽は1984年設立、地元のフォラールベルク交響楽団(Symphonieorchester Vorarlberg)。 「人間の声」に出演のドイツ出身のソプラノ歌手「バーバラ・フリーベル(Barbara Friebel)」は現代オペラも得意としさすがに「声」の通りも素晴らしい。