リオール・シャンバダール & ベルリン交響楽団(西)来日公演を聴く、2007
〜2007年6月24日、東京・紀尾井ホールにて〜
前回の「漫遊記199」に引き続き今回はベルリン西地区に1966年に設立されたもう一つの「ベルリン交響楽団(Berliner Symphoniker)」を取り上げてみたいと思う。 この楽団は「ベルリン・フィル」の本拠地「フィルハーモニー」を中心に演奏活動を行っていたが1989年の東西ベルリン統一後は先の東地区の「ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団(旧ベルリン交響楽団)」の本拠地「ベルリン・コンツェルトハウス(旧シャウシュピールハウス)」もコンサート会場に使用しているようだ。 また歴代の首席指揮者の中にはインド、ムンバイ(旧ボンベイ)出身の名指揮者ダニエル・ナザレスの名前もある。 今回同行した指揮者は1997年より首席指揮者を務めるテル・アヴィヴ出身のリオール・シャンバダール、2002年の初来日、2004年の再来日に続き今回が3回目の来日公演となった(写真1 リオール・シャンバダール-2007年来日公演プログラムから)。 この2007年6月の公演プログラムはベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ドヴォルザークの名曲中の名曲のシンフォニーが並び、筆者が聴いた6月24日の公演はちょうど日曜日にあたり午前11時と午後3時の2部構成のプログラムが組まれていた(写真2 2007年「ベルリン交響楽団」来日公演プログラム表紙/写真3 公演日程/写真4 演奏曲目/写真5 6月24日午後の部公演チケット)。 ガッシリしたシャンバダールの体格からのエネルギッシュな指揮でほぼ埋め尽くされた会場の熱気と共にオーケストラの演奏にもさらに熱を感じた。 シャンバダールとベルリン交響楽団とのCD録音ではとりわけ「ARTE NOVAレーベル」に2000年9月に録音された「シューマン序曲集」(写真6)はなかなか聴きごたえある1枚である。