マルティン・トゥルノフスキーを偲んで

新聞の訃報記事でチェコの名匠マルティン・トゥルノフスキー(Martin Turnovský、写真1)が先日92歳でウィーンで亡くなったことを知った(2021年5月19日没)。 彼は1958年のブザンソン国際指揮者コンクール(フランス)で優勝、1960年代にはドレスデン国立歌劇場音楽監督も務めヨーロッパを拠点に世界的に活躍した人だがレコード録音の数が少ないのが残念だった。 また日本のオーケストラにも数多く客演、とりわけ群馬交響楽団とは縁も深く首席客演指揮者、名誉指揮者の称号も得ている。 筆者が印象に残るレコード録音ではやはり以前「漫遊記572」でスポットをあてた1960年代の米コニサー・ソサエティ(Connoisseur Society)での一連の録音から同郷の名ピアニスト:イヴァン・モラヴェッツ (Ivan Moravec/1930~2015)と共演したウィーン楽友協会管弦楽団とのベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番」が忘れることができない1枚である。  このコニサー録音は当時オーディオ・マニアには高音質録音として知られ人気があった。 ちなみに米国オリジナル盤は「45回転LP」でリリースされていたようである。 レコーディングはウィーン楽友協会大ホールで1963年10月に76cm/s 2トラック・ステレオ録音された。 録音監督はもちろんコニサーの創立者アラン・シルヴァーが担当している (写真2 LPジャケット、国内盤PHILIPS-SFX7659-1968年リリース/写真3 演奏データ/写真 -LPレーベル面)。

写真1    マルティン・トゥルノフスキー(インターネット画像)

写真2    イヴァン・モラヴェッ(P),マルティン・トゥルノフスキー指揮ウィーン楽友協会管/ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番」LPジャケット(国内盤PHILIPS-SFX 7659)

写真3    LP演奏データ

写真4    LPレーベル面