マーラー「交響詩”葬礼”」

マーラー「交響詩”葬礼”」、マーラーにそんな作品があっただと筆者はこのセーゲルスタムのCDを求めるまではこの作品の存在を知らなかった。 聴いてみると「交響曲第2番”復活”」の「第1楽章」にそっくりではないか。 それもそのはずマーラーは単一楽章として完成したこの作品を楽譜出版社に交響詩として出版を持ちかけたが意に添わず断れ後に紆余曲折を経てこの「葬礼」を楽器編成拡大や小節数短縮等々の改訂を施し「交響曲第2番”復活”」―「第1楽章」に転用したためである。 さらに「交響詩”葬礼”(Todtenfeier)」としての楽譜出版もマーラー死後77年を経た1988年のことだった。 フィンランドの名匠レイフ・セーゲルスタム(Leif Segerstam)はデンマーク国立放送交響楽団首席指揮者時代の1990年代に英シャンドス(CHANDOSに「マーラー交響曲全集録音」を行っており紹介盤は「交響曲第6番”悲劇的”」にカップリングされたものである(写真1 CDジャケット、英CHANDOS-CHAN8956-57/写真2 CD演奏データ)。

写真1    セーゲルスタム&デンマーク国立放送響/交響曲第6番にカップリングされた交響詩「葬礼」2CDジャケット(英シャンドス-CHAN8956-7)

写真2    CD演奏データ