ミシェル・プラッソンのマニャール「交響曲全集」
フランスの印象派で知られるドビュッシー(Debussy)とほぼ同時代に活躍したアルベリク・マニャール(Albéric Magnard /1865~1914、写真1 CD解説ブックレット掲載写真)の日本での知名度はいまいちだが彼が遺した4つの交響曲作品はドイツ・ロマン派的な作風もうかがえる。そんなところからか彼は「フランスのブルックナー」とも称されたようだ。 彼はパリ音楽院でジュール・マスネ等々に学びその後ヴァルサン・ダンディにも出合い管弦楽法を師事している。 因みに「交響曲第1番ハ短調」は師ダンディに献呈されている。
今回紹介するフランス近代音楽を大変得意とするミシェル・プラッソン (Michel Plasson)が指揮するトゥールズ・カピトール管弦楽団とのマニャール交響曲全集(1983年~1989年録音)はその代表盤のひとつかと思われる (写真2 プラッソン&トゥールズ・カピトール管、マニャール交響曲全集(3CD)仏EMI Classics-7243 5 72364 2 3) 。 指揮者プラッソンについては以前「漫遊記127」で2005年の「パリ管弦楽団」来日公演の記事で写真のCDジャケット共に取り上げ済みなのでそちらも参照いただきたい。 またこの全集盤には普段のコンサートではまず耳にすることがない「正義への賛歌(Hymme Justice)(1903)・「序曲(Ouverture pour orchestre)」(1895)、「葬送の歌(Chant funèbre)」 (1895)も収録されている (写真3 CD収録曲目・演奏・録音データ)。