ヤン・ダーメンのシベリウス「ヴァイオリン協奏曲」
オランダ出身20世紀の名ヴァイオリニストのヤン・ダーメン(Jan Damen/1898~1957、写真1)はアルトゥール・ニキシュ時代のベルリン・フィル、カール・ベーム時代のザクセン・シュターツカペレ・ドレスデン、そしてその後エドゥアルド・ヴァン・ベイヌム時代のアムステルダム・コンセルトヘボウ管のコンサート・マスターを務めた人である。 レコード録音の数は少ないがドレスデン時代のベームとの1938年SP録音モーツアルトのヴァイオリン協奏曲第5番”トルコ風” (英HMV)や今回の紹介盤1952年録音ベイヌム&ロンドン・フィルと入れたシベリウスのヴァイオリン協奏曲 (英デッカ)が彼の代表盤として定評がある (写真2 LPジャケット、英デッカLXT 2813/写真3 LPレーベル面)。 ダーメンの真摯なこの作品へのアプローチがうかがえる名演である。 また彼はこの録音以前(1950年)にピエール・モントゥー指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管と同曲の放送ライブ録音も遺している。