レオン・フライシャー指揮とピアノ、第248回新日本フィル定期公演を聴く1997
〜1997年4月17日、東京文化会館にて〜
この年(1997年)の秋から始まる「トリフォニー定期シリーズ」を控え、「東京文化会館」での定期シリーズも終盤を迎えた「新日本フィル第248回定期公演」は1994年よりこの楽団の指揮者を務めていたピアニスト・指揮者のレオン・フライシャーの弾き振りで開催された。 彼は「ベートーヴェン弾き」で名声を博したアルトゥール・シュナーベルに師事、彼自身もベートーヴェンやブラームスを得意とし、とりわけジョージ・セル&クリーヴランド管弦楽団と1959年から1960年代初頭にかけて録音した「ベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集」は名盤の誉れも高い。 しかしその後右腕の筋肉障害で治療に専念、一時演奏活動を休止したがその後左手のピアニストとして復活、指揮者としても活動を開始している。 そしてこの定期公演ではモーツアルト「ピアノ協奏曲第12番」を見事に弾き振りし両手のピアニストとしても健在ぶり示していた(写真1 「第248回新日本フィル定期公演プログラム表紙」/写真2 「第248回定期演奏曲目」)。 プログラム後半に演奏された「ブラームス交響曲第4番」はこの年はちょうどブラームス没後100年にあたりこのコンビで1991年より続いた「ブラームス交響曲チクルス」の最終回にあたるとのことだった(写真3 公演終了後フライシャーにプログラムに入れてもらったサイン/写真4 同、セル&クリーヴランド管とのベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集CDジャケットのサイン)。