ロリン・マゼールのビゼー歌劇「カルメン」
オペラ指揮者としても大活躍したロリン・マゼールがビゼーの歌劇「カルメン」全曲をステレオ・セッションにより初録音したのはベルリン・ドイツ・オペラ音楽監督時代の1970年ことだった。 この録音はカルメンに映画女優としての顔も持つ名ソプラノ「アンナ・モッフォ」を起用、ドン・ホセに劇的美声を持つ「フランコ・コレッリ」ほか豪華キャストをそろえマゼールの鋭い際立った演奏でリリース当時大変注目を浴びた。 また使用された版は1964年のアルコーア版によるものである。 原盤は独オイロディスク(EURODISC)だが紹介盤は1980年に歌詞対訳なしで廉価盤3LPで再リリースされた国内盤(コロムビア)である (写真1 3LP BOX-コロムビアOC-7281-3-K)。 その後マゼールはイタリアの映画監督フランチェスコ・ロージによる映画「カルメン」(1984年公開)のために1982年にデジタル録音した全曲盤(仏エラート)や1966年2月19日ウィーン国立歌劇場におけるライブ録音(モノラル)独ORFEO D’OR」(2008年リリース)もクリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ);カルメン、ジェームズ・キング(テノール);ドン・ホセほかの豪華キャストに驚かされた(写真2 2CDジャケット、独ORFEO D’OR – C733 0821)。