印象に残るヨーロッパ鉄道写真から、1973年～2002年

今回は筆者が撮影した印象に残るヨーロッパの鉄道写真から何点かを選び紹介してみたい。

・写真1 「フィレンツェ中央駅にて」-客車増結作業　（1973年3月撮影）。　フィレンツェ中央駅（Firenze Santa Maria Novella)ホームで撮影した客車増結。　1970年代初頭はまだまだレトロな旧型客車が活躍していた。

・写真2 「アントワープ中央駅にて」（ベルギー）（1973年3月撮影）。　アントワープ中央駅（Antwerpen-Centraal)は国の重要文化財にも指定されたヨーロッパで最も美しい駅と云われている。　巨大なドーム持つ荘厳さを感じるネオ・バロック様式の駅舎である。　右側に停車中の列車はアムステルダム行きの急行列車。

・写真3 スイスとイタリアの国境駅「キアッソ(Chiasso)」（スイス側）付近でミラノ行きTEE「ゴッタルド」に出合う（1979年9月撮影）。　TEE「ゴッタルド」の詳細については「漫遊記290」参照。

・写真4 「寝台急行"レムス"（Remus)」（ウィーン南駅、1986年12月撮影）。　愛称名「レムス（Remus)」は伝説上のローマ建国者レムスに因む。　ウィーン⇔ ローマおよそ1200Ｋｍをおよそ15時間で結ぶ寝台急行列車だった。

・写真5 インスブルック駅を発車する急行列車「ハーネンカム(Hahnenkamm)」。　ウィーン西駅行き（1987年8月撮影）愛称名「ハーネンカム」はオーストリア・アルプス山系の名称に因んでいる。　インスブルック⇔ ウィーンおよそ570Ｋｍを当時7時間半で結んでいた。

・写真6 発車を待つ急行「レハール(Lehar)」ブダペスト行き(ウィーン南駅、1987年12月撮影）。　愛称名「レハール」はオーストリア＝ハンガリー帝国生まれのウィンナ・オペレッタ作曲家「フランツ・レハール」に因む。　真冬のウィーンの早朝はまだ暗い。

・写真7 「ブラチスラバ駅」に到着した「バルト・オリエント・エクスプレス」（1987年12撮影）。　「バルト・オリエント・エクスプレス」は当時ブダペスト西駅-ベルリン東駅を結ぶ急行列車であった。　ブラチスラバは現在「スロヴァキア共和国」の首都である。

・写真8 雪の「ウィーン西駅」にチューリッヒから到着した「シティ・ナイト・ライン"ウィンナー・ワルツァー」　（1996年1月撮影）。　「シティー・ナイト・ライン(City Night Line)」はシャワー、トイレが整備されたデラックス個室寝台が連結された豪華寝台列車である。

・写真9 ウィーン西駅⇔ ブカレスト間約1150Ｋｍを結ぶ「オリエント・エクスプレス」（ウィーン西駅1996年1月撮影）。　愛称名「オリエント・エクスプレス」はかつてのパリ⇔ イスタンブールを結んだ豪華長距離急行列車に因んでいる。　終着ルーマニアの首都ブカレストまで24時間余りの長旅である。　もちろん寝台車・食堂車は連結されているが1号車は車両半分がハンガリーの郵便車になっていた（写真10）。

・写真11 ウィーンとポーランドの首都ワルシャワおよそ700Ｋｍを12時間で結ぶ急行列車「ショパン（Chopin)」（ウィーン南駅・1996年1月撮影）。　この「ウィーン南駅」は「ウィーン中央駅」建設のため2010年に解体され2014年末に新しく「ウィーン中央駅」が開業されている。　現在ではこの「ショパン」は「ユーロナイト(Euro Night)」になり車両も一新、愛称名は引き継がれるが途中駅での列車分割・併合で走る区間により列車名も複雑化しているようである。

・写真12 「ベルリン東駅にチューリッヒから到着した「City Night Line -Berliner（ベルリナー）」（2002年9月撮影）。

・写真13    チェコスロヴァキア（現在はチェコ）の郵便車（ウィーン南駅にて 1996年1月撮影）。

・写真14    急行列車「ショパン」に連結されたポーランドの寝台車「WARS」（ウィーン南駅にて1996年1月撮影）。
WARSはポーランドの寝台車の会社名です。